ごあいさつ

                                                     指揮者　片野秀俊

　登戸混声合唱団が企画公演するチヤリティコンサート「ひとひらのあい」は、多くの後援を頂きつつ１６年連続して開催する運びとなりました。その間、皆様から頂いた暖かい寄付は、川崎市社会福祉協議会を通して、車椅子等の購入に還元させて頂いてまいりました。
　創団当初は、４、５名の団員しかおらず、まことに苦しい運営を余儀なくさせられましたが、そのさなかに根村団長を中心とした当時のメンバーが、果敢にこの企画に挑戦し、年ごとに内容も団員数も充実をはたしてきたことは、何よりの喜びです。ここ数年は、都民合唱コンクールの入賞、東京都合唱連盟の理事団体としてその運営に携る等、いよいよ活発な活動を展開しています。
　また、１９９５年、アメリカ、ＮＹのカーネギーホールやボルティモアをかわぎりに、２年ごとに、フランスのアルル、マルセーユ、イタリアのアッシジ大聖堂や他の２都市、ドイツのリューベック、オーストリアのザルツブルクなどの海外公演、国内でも沖縄や屋久島への遠征など、より広い合唱活動を展開してきましたことは、ただただ力強く誇らしい限りです。
　その一方で初心を忘れず、ボランティア活動と、合唱の底辺拡充に努める当団のひたむきな姿勢は、地域に根ざした合唱団の理想を追及する団員一同の純粋な信念に他ならないものと、頼もしく感じています。
　今回は、さまざまな国で、現地の合唱団とジョイントした曲、また海外で紹介してきた日本の音楽の数々を、思い出を辿りながら演奏いたします。毎年歌い続けた川崎市民の歌「好きです　かわさき　愛の街」も、多くの皆様に親しんでいただけるようになりました。今日も、どうぞご―緒にお歌いください。
　登戸混声合唱団は、これからも初心を失うことなく、歌い合う心の大切さを忘れず、更に一歩一歩成長していくであろうことを確信しています。本日は、当団の長い歴史の中で、影に日向にご尽力頂いたすべての皆様に感謝を捧げつつ演奏させて頂きます。年末のご多忙の中をお運び頂きました皆様、本当にありがとうございました。
                                                                                           2003.12.21

（写真はリューベック市議会議員の方々と談笑する片野先生)

            お祝いのことぱ

                                                      川崎市長　阿部孝夫

　第１６回登戸混声合唱団チャリティー｢ひとひらのあいコンサート｣の開催を心からお喜び申し上げます。
　登戸混声合唱団の皆様は、地域に根ざした合唱団として障害者の方やお年寄りの方々に音楽を楽しんでいただくと共に海外演奏を行なうなど、貴団の広い視野を待った人間性溢れる活動に心からの敬意を表します。
　２００４年､川崎市では市制８０周年を記念した「ミューザ川崎シンフォニーホール」の開館を機会に、音楽のまちづくりを進めてまいりたいと思いますので皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
　最後に、この度のコンサートの開催により、これからも多くの人の心に共感の輸が広がることを御祈念申上げ、お祝いのことばといたします。
（写真は根村団長にリューベック、ザルツベルグ市長への親書を手渡す阿部市長）